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若干迷子になりつつも学園長室の前に来る事が出来た。ほんとマジで無駄に広い。
扉はギルド長室のヤツに似ている。一番上の人はこんな風にする決まりでもあるのだろうか。
どうでもいい。扉をノックする。すぐに返事があり扉が開いた。すげ、自動ドアだ。
「やあ、君は五十嵐麟児くんだね。私は学園長の『ジルベルト・ランチェスター』です」
「初めまして、よろしくお願いします」
「立ち話もなんですからそちらへお掛け下さい」
「はい」
促されたソファーに腰掛ける。入った時から思っていたが中もギルド長室に似ている。
さて、話ってなんだろな。わざわざ学園長自ら話すような事だから重要な事なのだろうけど。
「先日、この国が魔王軍によって攻められたのはご存知ですね」
「はい」
「その際に王国軍の他に教員とSクラスの生徒達も迎撃に参加していました。そこで非常に残念な事ですが教員と生徒に死者が出てしまいました」
知っています。それがあったから休みが長くなったんだろ。分かっていたが空気を読んで黙って神妙な面持ちで頷いた。
「Sクラスは学費を免除する代わりに、今回の様な有事の際の戦力として数えられます」
突然なんだ。Sクラスの説明なんか始めて…嫌な予感がしてきたぞ…
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