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「あぁ…五十嵐麟児だ。覚えなくても結構」
模擬戦でSクラス以外の奴に負ければすぐにSクラスから追い出されるしな。平穏な学校生活の為には負ける事も視野に入れる。
「よし、終わったな。コイツらに色々と聞きたい事があるだろう。ちょうど1限は俺の授業だ。好きにしろ。俺は寝る」
それだけ言うと担任はどっかに行ってしまった。屋上とかで寝るのだろうか。ま、ここじゃ寝れないわな。
それはいいのだけど、せめて俺の席を教えてから行けよ。俺はどこに座ればいいんだ。
あの一番後ろの空席か?それとも窓側の真ん中の空席か?空席があり過ぎんだよ。…適当に座るか。
「五十嵐先輩!自分と勝負するッス!」
「え、嫌だけど」
唐突にオルニーが勝負を申し込んできたが即答で拒否した。なんでそんな面倒臭い事をしないといけないんだ。
「なんスかぁ?年下の女に負けるのが怖いんスかぁ?」
「あぁ…それでいいや。そうそう怖い怖い。だから、断る」
「ちょ!?プライドはないんスか!?先輩!?」
プライド?何それ、美味しいの?プライドなんてな、あっても一銭にもなりはしないんだよ。覚えとけ。
今度こそ適当な席に座ろうと動く。すると、俺に近づいてくる人がいた。
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