??章:夢が覚めたなら

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「あっ、そう言えば、アイツ最近彼氏が出来たらしいですよ。もしかしたら彼氏と遊んでて遅くなってるのかもしれませんね」 「えぇ!!あの子に彼氏!?そんなの聞いてない!?って、彼氏って真君じゃないの!?えぇ!!?」 小母さんが尋常じゃないくらいに取り乱している。そんなに驚く事か?それに俺が彼氏って悪い冗談だろ。 家が隣で小さい時から一緒に居て遊んだりしていたから、親友と言った方がしっくりくるし、恋人になるというのは考えられない。 小母さんの言葉を笑って流そうとしたが出来なかった。小母さんの後ろに階段からゆっくりと現れたマリが見えたからだ。 「あっ」 俺の言葉につられて小母さんが後ろを向いた。マリが苦笑いを浮かべつつ横歩きで家に入ろうとした。 「まぁりぃ…どこ行ってたの!!ちょっと話があるから来なさい!ごめんなさいね、お騒がせしちゃって」 「いえ、何事もなくて良かったです」 笑顔で小母さんを送る。小母さんがマリの首を掴み家に引きずり込んでいった。 マリが助けを求める様に俺の方に手を伸ばしてきたが、敬礼して家に入っていくを見守った。 この後マリは鬼の様になった小母さんにこってり絞られるのだろう。
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