??章:夢が覚めたなら

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マンションを出てからも暫く何気ない会話をしながら一緒に歩く。 会話とってもマリが一方的に話してきて適当に相槌を打つだけのいつものスタイル。 「あ、それじゃ行くね」 「ああ」 学校に近づいて同じ学校の生徒が増えてくると、マリは俺から離れて先を歩き始める。 すぐに友達を見つけさっきまでと同じく楽しそうに話をしながらどんどん離れていった。 これは前からの事で彼氏が出来たから特別こうしている訳ではない。 中学生になった頃に同級生にからかわれて以来、並んで登校するのは止めた。あの時はマリを説得するのに苦労したなぁ… 今では自然に離れる様になって…マリの成長を再確認しつつのんびりと登校。 「お~ぅ、針山ぁ…はよ~」 「おっす」 教室に入るとすぐに眠そうな声が聞こえてきた。声の主は話友達の早川だ。あれ、コイツってこんな顔だったか?ま、いっか。 「なぁ、昨日のテレビ見たか?」 「どれ?」 「あれだよ、カナちゃんが出てるドラマ」 「いや、ドラマは見てないな」 「マジかよ!?人生損してるぞ!?」 「ハイハイ」 早川の言うカナちゃんはアイドル、らしい。確か…なんちゃらってグループ…思い出せねぇや。
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