魔法使いはドSだった

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世界規模の同時多発テロ"大停電の夜"事件以降世界は変わった、特に日本は少子高齢化に有能な技術者、富裕層の海外流失は歯止めはかからず緩やかに死に向かっていた。日本は強行策を取り続けビックブラザーやデストピアSFも真っ青な安全監視国家になった。 今や子供は人工受精の人工子宮出産。胎児の間に細胞採取が行われ、スペア臓器を作られる。 産まれてからは安心安全監視社会が続き意識の外で管理は続く。 俺は今15歳高1で管理の中で俺らの年頃で意識するのは"性ホルモンの異常による暴力的行為及び犯罪抑止の定期予防注射"だ、一昔に比べたら同年代の男は中性的で雄臭さはなく少女達と並んでも余り違和感を感じない。 今の男子の大多数は精神的にも去勢されたのごとく色恋に惑わせられない。いずれ産まれた時にふられたナンバリングの女と付き合い恋愛して結婚して家庭を持つからだ。 この世界の色恋は出生前の遺伝子検査の結果ナンバリングの世界だ。同性愛は法で罰せられるし、俺はもうこの世界で後がないのかもしれない。 学校は夏休み前だ部活に入ってるやつらは試合や合宿と忙しくなる。 「おい、コンビニ寄って帰んねぇ?」 「あー今カネ無い、しお前もコンビニよるのはいいけどガッツリチェック入ってるって気をつけな」 「あー…何かこないだからお前少し調子悪い?かえって悪いなコンビニ何か下手すっと何重も社会チェック入る所で」 「良いんだ俺が悪いんだし」 「でも、俺ら成長期だぜ!お前確かに前より喰うようになったけど…」 「けど?」 「悪い…」 (そうさ、悪いのは俺だ他人(ヒト)の目から見ても異常ととられる食欲) 下校する道すがら眼に入るのは食い物関係の看板ポスター。 ーーー食べても食べても消えない飢餓感。もう社会監視網で異常判断されてもおかしくない。 七つの大罪で暴食は死に至る罪とされているが、此方は暴食でヘタをうって社会的死亡が宣告されそうで現代社会で教会用語が笑えない。 原因はきっとあのときの魔女(仮称)だ。下校する時学校から2つ離れたバス停近くに立ってた女。歳は同じ時はあんまりなくて年頃の女性だったり老女(すごい上品なレディって感じだったり)小学生位の女の子だったり。俺には見えてるのに周囲には見えてなかったりと(精神異常を疑ったがそんなの声高に言った日にはそれはそれで死ぬので黙ってた)だが我慢出来なくて魔女(仮称)に話しかけた自分もど阿呆と殴りたい。
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