御迎え

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夏目 乃愛は『月城学園』に通う、高校一年生。 「乃愛ー!帰るぞー」 「あ、うん」 乃愛に声を掛けてきたのは、入学式の日に席も近く、話しているうちに仲良くなった『澤村 翼(さわむら つばさ)』だった。 翼は乃愛のアパートの近くに住んでいて、一人暮らしの乃愛をよく気にかけていた。 付き合ってはいない、ただの友達同士だった。 乃愛の10月の誕生日が過ぎた秋。 紅葉も赤く色づき始め、日照時間も短くなり始めた位の季節。 乃愛と翼は他愛もない話をしながら、下駄箱に上履きを入れ、ローファーに履き替えていた。 「今日金曜日だけど、乃愛は今日と明日はバイト?」 「いや、今日と明日は休みなんだ~!みたいテレビがあってね!」 「明日、土曜日だしさ、一緒にジャンボパフェ食べに行こうか!?」 「うん!いく!」 そんな、明日の予定を翼と話ながら校門の辺りまで歩いていると、何十人以上の沢山の人だかりが出来ていた。 「…何だ?この、沢山の人の集りは…」 「……さあ?なんだろね?」 翼が乃愛に言うと、乃愛も不思議そうに沢山の人の集まりを見ながら、翼に返事をした。
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