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これは私の知人で、警察の自ら隊員をしているNさんから聞いた話です。
Nさんが勤める警察署の管轄内には、曰く付きで有名な踏切があるそうです。
その踏切は、自ら隊員達の悩みの種になっているらしく、『例の踏切』と呼ばれているそうです。
Nさん達自ら隊員が日々管内広域をパトロールしていると、無線から『例の踏切』に関してのある連絡が入るそうなのです。
「女児が踏切に進入、電車に轢かれた恐れあり」というものだそうです。
また、この連絡が入るのは決まって18時を回った時だそうです。
これと同様の通報が年間10件近く入るそうです。
ですがその都度詳しく調査しても、女児が電車に轢かれた事実は確認されず、誤報ということで処理されているそうなのです。
そもそもこのような誤報が多くなった理由として、15年前のある事故が影響しているのではないか、と署内では噂されているそうです。
その事故というのが、15年前一人の女児が帰宅する父親を例の踏切に出迎えに行った際、誤って電車に轢かれ、亡くなったというものだそうです。時刻も18時を回った時だったそうです。
それ以降、例の誤報が多くなったらしいのです。
ですが警察側としては立場上、そのようなことを口にするのは憚られるため、暗に『例の踏切』と言われているそうなのです。
またNさんは警察としてではなく、あくまで個人的な立場でこのような話もして下さいました。
『例の踏切』には、15年前の事故の後、監視カメラが設置されたらしく、その映像が心霊映像を集めた『〇いのビデオ』という有名なビデオ作品に収録されているそうなのです。
そのビデオ作品に収録されている『例の踏切』の映像には、はっきりと少女の霊が写り込んでいるそうです。
警報機が鳴り遮断機の下がった踏切内に少女の霊が現れ、その直後電車が通過し、霊も同時に消えるそうです。
Nさん曰く、それと同じ状況を通行人が目撃し通報してくるのだろうとのことです。
不慮の事故で亡くなった少女の霊が、その場所にずっと縛り付けられているとすれば、それ程までに心の痛む話はありません。
ですが警察としても対処の仕様がなく、悩みの種となっているそうです。
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