友達

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「その・・・球技大会のバスケのチームに入って・・・」 「それはパス」 吐き捨てるように雛人が言った。 それに咲良は『んっ・・・』と声を漏らしてどこか痛むかのようなそんな顔をして俯いた。 「・・・雛人くん」 そう雛人を呼んだ友利先輩のその声は明らかに戸惑っていて図書室内の空気はピリピリとしていた。 苦しい・・・。 俺は酸素を求めて溜め息を吐き出した。 酸素が薄い・・・。 まるで、高山のように・・・。 高山になんて登ったこと、ないけれど・・・。 「咲良。・・・ごめん。無理なんだ」 無理・・・。 雛人のその言葉に俺は縛られた。 無理・・・。 「そう・・・。わかった。俺の方こそ・・・ごめん」 咲良の漏らしたその言葉に雛人はゆるゆると首を横に振った。 駄目だ・・・。 このままじゃ・・・壊れる・・・。 そう思うよりも早くに俺の身体は動いていた。 「おいっ!?」 雛人の怒声に近い声が聞こえた気がした。 ううん。 聞こえた。
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