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校門から自宅のアパートまで、赤司はいつものように碧羽と並んで帰った。
というのも二人の棲んでいるアパートが同じためだ。改築二十年という、では建築からはいったい何年がたっているのか判然としない古いアパート。管理人も同じ場所に居住しており、共同食堂での夕食費が含まれての三万五千円。格安の家賃は、学生にとっては破格の物件だ。都合上、赤司は家賃が出世払いとなっているのだが。
アパートを管理している竹本五鈴は定年を迎えた夫と共に、他にもアパートをいくつか経営している。子宝に恵まれなかった夫婦は気まぐれに、大学に近い物件の一つを近隣の学校へ通う学生の寮として使うことにした。もともとは大学生向けの物件として用意したはずが、まさか高校生を二人も住まわせることになるとは想定外だったと、五鈴は笑って語る。
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