最終話  オレたちの未来

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母に似ず計算が不得意で、細工物に没頭できる生き方を選んだ。 執政官リョーガ。 彼はあらゆる難題を解決へと導いた、魔人王の頼れる右腕。 戦場でも内政でも欠かせない優秀な男だ。 彼の力は建国後も遺憾なく発揮され、揺らぐことのない国の礎を築いた。 多忙な日々の中でも魔人の娘と恋に落ち、結ばれた。 彼の巨体に似つかわしくない、華奢で控えめな女であった。 法務官マリィ。 彼女は謎の多い女性だ。 いったいどこからやってきたのか、知るものは少ない。 彼女の制定した法に難解なものは少なく、それは学の無い者たちにもすぐさま浸透した。 現在も残る「5つの基本法」を制定した後、またどこかへと去っていった。 それ以降、彼女の姿を見たものは居ない。 万能なるメイド、イリア。 リョーガが右腕ならば、彼女は左腕だろう。 あらゆる局面にて王の補佐を担った。 微笑みを崩さないまま難事を片付けるその姿に、国民は口を揃えて彼女を称えた。 彼女もやはり王との間に子を授かる事となる。 5人もの子宝に恵まれ、その子達は次世代の王を助ける有力者となった。 魔人の后、アイリス。 イリアの厳しい指導のもとで数々の知識を得た後に、正式に王妃となった。 2人の仲は睦まじく、王の往く先々には常に彼女の姿があった。     
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