1087人が本棚に入れています
本棚に追加
/178ページ
母に似ず計算が不得意で、細工物に没頭できる生き方を選んだ。
執政官リョーガ。
彼はあらゆる難題を解決へと導いた、魔人王の頼れる右腕。
戦場でも内政でも欠かせない優秀な男だ。
彼の力は建国後も遺憾なく発揮され、揺らぐことのない国の礎を築いた。
多忙な日々の中でも魔人の娘と恋に落ち、結ばれた。
彼の巨体に似つかわしくない、華奢で控えめな女であった。
法務官マリィ。
彼女は謎の多い女性だ。
いったいどこからやってきたのか、知るものは少ない。
彼女の制定した法に難解なものは少なく、それは学の無い者たちにもすぐさま浸透した。
現在も残る「5つの基本法」を制定した後、またどこかへと去っていった。
それ以降、彼女の姿を見たものは居ない。
万能なるメイド、イリア。
リョーガが右腕ならば、彼女は左腕だろう。
あらゆる局面にて王の補佐を担った。
微笑みを崩さないまま難事を片付けるその姿に、国民は口を揃えて彼女を称えた。
彼女もやはり王との間に子を授かる事となる。
5人もの子宝に恵まれ、その子達は次世代の王を助ける有力者となった。
魔人の后、アイリス。
イリアの厳しい指導のもとで数々の知識を得た後に、正式に王妃となった。
2人の仲は睦まじく、王の往く先々には常に彼女の姿があった。
最初のコメントを投稿しよう!