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｢おにぎり温めるって初めて聞きましたー！｣
そーだよな、俺も最初は面食らった。
｢色んなお客様いるからね。
でも、そーゆー時の為にコレがある｣
俺はカウンターの端に置いてあるノートを見せた。
これは、店内の連絡帳。
驚いた事や、困った事、周知徹底しないといけない事など、出来るだけ皆で共有化するために用意してある。
｢私も書いていいですか？｣
｢いいよ、気付いたこととか何でも書いてみて｣
タバコをお求めのお客様。
○ブンイレブン→○イルドセブン、の可能性アリ。
おにぎりも温めるというケース、初遭遇(by朝見桐子)
彼女の字は女の子らしい丸文字。
あまり上手くはないけど大きさと文字の配列が絶妙なので意外に読みやすい。
｢店長って、あのイチローと同姓同名なんですねー｣
ノートをぺらぺらとめくるうちに俺が書いたのを見つけたらしい。
｢朗じゃなくて郎だからニアミス。
名前にツキが無いなら自力でツキを手に入れる努力が必要だって事だな(笑)｣
｢名前にそんな意味があったとは……｣
彼女、俺の冗談を真に受けてるらしい。
いつもカンが働くとは限らない様で……(笑)
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