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※※※
「店長~、助けて下さ~い~」
朝見さんの困った声がのんびり響く。
あーあ、今度は何やらかした?
彼女のバイト時間は夜の7時から11時まで。
この辺りは駅がすぐ近くとは言え住宅街なんで、電車の到着時じゃなければそれほど店が混み合うことが無いのが救い。
声が聞こえたのはこの辺り、と彼女の姿を探すと、
おつまみのコーナーの側で必死に床を凝視してる。
「あっ、店長、そっち踏まないで下さいー!
コンタクト落としちゃいましたー!」
そりゃ必死になるわな。
笑い出したいのを堪えながら、俺も一緒に床を眺めると。
「もしかして…この青いのがそうかな?」
埃まみれになってぺらっとした物が見えた。
ほれ、と拾って渡す。
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