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「ぎゃー!どーしよー! これもう使えませんー!」 「どーせone dayだろ? 今日はもう諦めて両目共外したら? 替えのコンタクトや眼鏡とか持ってない?」 慌てる彼女を宥める様に提案する。 用意のいい彼女は、店の真裏のアパートに住んでる癖に、バックヤードに「もしも袋」なる小道具を常備している。 俺の言葉にはっとしたらしい彼女は、嬉しそうな笑顔で立ち上がった。 「メガネ、入ってますー! 掛けてきますねー」 彼女はスニーカーの踵をキュキュッ、と鳴らしながらバックヤードに消えていった。
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