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暫くして登場した彼女は、赤い縁取りのメガネを掛けていた。 少し明るい髪の色と、肌の白さがフレームと相まって良く似合っている。 「ふーん。 メガネ姿初めて見るけど可愛いな」 淡々と感想を延べると、彼女は顔を赤らめ、急に動きがギクシャクし始めた。 ……ロボットみたいだな… 「わ…私、滅多に誉められることなんて無いんでびっくりですー」 ピンポーン、と来客を告げる音が響く。 「さ、お客様の前なんだからそろそろ落ち着いてね」 俺が背中をぽんぽん、と叩くと彼女はぎこちなくコクコク、と頷いた。 朝見ロボ、部品取れそーですけど…大丈夫かよ? 俺が込み上げる笑いを噛み殺すのに苦労したのは言うまでも無い……。
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