灰色の世界

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世界が変貌してしまったのは、2XXX年のことだった。 地上が焼け野原になったとか、海が汚れ切ったとか、大自然の変化ではない。 変貌したのは、人間だった。 それは突然のこと、体の一部、さらには体の全体が灰色に染まりながら異形化してしまうという前例が全くない大事件が起こる。 一度は一種の病気として扱われたが、長期間による検査や調査が行われたが原因は不明だった。 すると今度は異形化した全身が黒く染まり、異形化した体は人型に形を取り戻すが大暴れする事件が多発。 異形化は見た目の他に人間の身体機能を上げるという特徴が見られた。 それに伴い異形化を利用した事件も頻繁に起こるようになった。 調べた結果、異形化は人間の負の感情の大きさと呼応して起きるようで、 病気と同等に扱われているこの現象を、暴徒と化す意味で”タイラント”と名付けられる。 また黒く染まり理性を失い暴れ出す状態になることを、”バーサーカー”と名付けられた。 タイラントは、異形化とバーサーカー化を総称とした名前。 世界はそれらを鎮圧するべく管理局という組織を立ち上げ、鎮圧に大きく貢献する。 大規模レベルの犯罪発生率を抑制した後は警察組織と連携し、タイラントによる犯罪と暴走の鎮圧、通常の犯罪など互いに協力してそれぞれに力を入れている。
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