特殊な世界の中の普通の高校生

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だが、そんな睦でも楽しみにしていることがある。 「波瀬くん、おはよ。」 一人の女子生徒が睦に声をかけあいさつをする。 彼女は睦の隣の席に座る新田 奈緒(あらた なお)。 奈緒はクラスではちょっとした人気者だ。 清純な容姿に性格は明るいが落ち着いてて、誰にでも優しく接することができる。 成績も生活態度も良く、教師たちからも信頼されている。 そんな奈緒の隣の席がクラスで目立たない睦の隣。 周りからうらやましがられる声が小さく耳に入って来るのが気に障る。 しかし少し目立ってしまうことに関して内心複雑だが、奈緒と朝のあいさつを交わす時が楽しみの一つであった。 睦「お、おはよ。」 あまり人と話さないタイプなので当然女子との会話も苦手であいさつだけでも緊張が走る。 緊張しながらも奈緒の方に顔を向けあいさつを返す。 睦「………」 すると睦はいつものように席に座る奈緒が浮かない顔をするのを見てしまう。
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