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「私を守らせてあげるんだから光栄に思いなさいよ。男子には綺麗な女の子を守ってあげたいっていう欲求があるんでしょ? 知ってるよ」
「おいおい・・・・・・」
俺も日本男児だ。そんな欲求があるにはある。あるにはあるが、こんな風に使われたくはない。不意に助けられた乙女が頬を赤らめる、あの表情が見たいか、もしくは単純に初な乙女からの好感度を得たいんだ。
小春からはそのどっちも得られるようなビジョンがない。あるとしても、ブラちらぐらいである。
「分かったよ、紫藤ちゃんに頼む」
「最初からそうしてくれ。できれば出席してくれ」
「無理に授業に出て、つまらなそうにされたら、先生も辛いじゃない?」
「そう思うんだったら出席して、 面白そうに聞いてやれよ」
「そんな拷問には耐えられないって」
「それを拷問って言っちゃうんだなお前」
「ところで、今日の夕食どうするの?」
「昼まだ食べてる途中だろお前」
「食べることはとても大切なのです」
開き直るな。また太るぞ。
「ごめん今日ちょっと遅くなる。この前の模試の結果を受けて、東條先生に国対委員が呼び出されたんだよ」
「褒められるのかな?」
「そんなにいい感触だったのか?」
「なわけないじゃん」
「じゃあその逆だろうな」
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