1 当番は見た!

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美鶴にとってはその物音は恐怖心よりも、誰か居たんだというほっとする安心感のほうが何故か強かった。 つかつかと早足で音の主を探し始める。 居ない…、 居ない…、 居ない…、 書架の間を一つ一つ確認していく。 やがて一つ横の通路を挟んで、男子生徒がしゃがみ込んでいる姿が向こうに見えた。 「あの」 良かった。見つかった。 そう思って話し掛けようと一歩踏み出した。 …が、足が止まる。 ……え……?
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