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「言ったところでどうしようもない?」
泉夏は、彼を捉えた。
「どうにもならない?」
彼を見据える。
「幸せになれない?」
彼を離さない。
「一番いい?」
秀王は彼女が何を言っているのかを理解した。
全部、さっき自分が彼女に伝えた事だった。
それを今度は彼女が、自分に投げ返している。
「そう思っているのは先生だけだよね?」
切り返される。
「あの夏の日からの事。先生がいなかった間の事。勝手に想像して、先生がそう思っているだけだよね?」
秀王は目を見張った。
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