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今はただ、彼女のことを守りたい。
俺だけが、香澄さんが全ての感情をさらけ出せる、唯一の場所でありたい。
そして、香澄さんがいつも心安らかでいられますように。
どうか俺のこの祈りが、彼女に届きますように。
心から、そう願う。
束の間の回想から戻り、俺の名前を呼ぶ声がして顔を上げると、菅井さんの車に乗り込もうとした香澄さんがこちらを振り返り、大きく手を振っていた。
「遊馬くん、行ってくるね！」
「……いってらっしゃい」
どうかこの日常が、これから先も永遠に変わることがありませんように。
最後に俺と香澄さん、二人のためにそう祈ると、走り去る車が見えなくなるのを待って、俺は自分の店『Pregare』に戻った。
fin
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