1131人が本棚に入れています
本棚に追加
オープンカウンターには飲み物から果物、簡単な食事も用意され、トロピカルドリンクを、花をあしらったトレーにのせて、アロハのボーイが砂浜を優雅に行き来する。
ハワイかバリ島か、おおよそ日本の海ではないような洗練さだった。
砂浜のパラソルではなく、佐々はここでも大奮発をして、チークデッキにデイベットのあるガゼボをチョイスした。
泳ぐのが目的ではない。
玲奈の白い肌が日焼けするのも嫌だ。
海に向いたデイベッドにのんびり寝そべって、沈む夕陽を見ながら、ボーイが運んでくる花のトレーに仕込まれた指輪を、玲奈に捧げる。
今日の玲奈はいつにも増して綺麗だし、シチュエーションはバッチリだ。
なのに、
なのに、
なぜ、隣のガゼボに院長がいるのか、誰か説明してくれ。
最初のコメントを投稿しよう!