2:ルアンナとクルス 2

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 クルスに、何か一言言いたい気分だった。ルアンナは一度階段に向きかけてから、振り返った。   「おい、クルス――」    その刹那――    何かが目の前を横切った。光の矢。居間のガラス戸を突き破ってルアンナの頬をかすめ、階段に突き立ち、そのまま煙のように消えていく。  ガラス戸が割れた音にクルスが気づいた。彼は台所から飛び出してきた。   「ルアンナ!?」
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