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「風魔?」
「あぁ、白髪紫眼が特徴で全員が長に忠誠を誓って、全員脅威的な能力を持っている。」
「それの何処が酷なんですか………?」
「あぁ、残酷なのはここから。何故風魔が全員脅威的な力を持ってるか、それは次世代に移る度力を増していくからだ。」
「……………つまりそれはどういう?」
「…………………」
佐助はその先を言うのを口ごもる。
「…………どういうことですか?」
「……風魔の子供はな……完璧な風魔になるための儀式として…師を殺す。」
「…………………え?」
「師を越えた証として殺す。まぁ大体は師が実の親である場合が多いな。つまりは親殺しだ。…親を殺せなければ子供は半端者として処分される。」
「………………………え?」
「……残酷だろ?甲賀や伊賀とは比べ物にならないくらい」
「そう………ですね……」
衝撃の言葉に宵は言葉を失う。
それを見た佐助は宵の頭を撫でる。
「大丈夫だって。ここには風魔はいねぇし、それもあくまで噂程度だ。」
「そう…………」
「…………………」
青ざめる宵を見て佐助は呟いた。
「…その紫眼が気になって風魔の話題を出してみたが………俺の思い過ごしか………」
「?」
「いや、なんでもない。」
その夜宵は月明かりに照らされて池に映る自分の姿を見て呟いた。
「たしか風魔は白髪紫眼………だっけ……」
そして自分の目元に触れる。
「………………まさか……ね。」
と、小さく呟いた。
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