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第4話
「あれ?宵、どうした?」
縁側に座って書を読んでいる宵を見つけた佐助は声をかけた。
「あ、佐助様」
「どうした?書なんか読んで。」
佐助は宵の読む本をのぞき込む。
「これ薬草の書じゃねえか、てかお前そもそも字、読めたのか?」
「分かりませんが…読んでみれば普通に読めるので読めるみたいですね」
「へぇ………記憶喪失なのに不思議なもんだな」
「そうですね………」
「で、なんで急に薬草について気になったんだ?」
「……………私は知らない事が多すぎます。忘れてしまったことが多いが故………ですから、少しでもそれを取り戻せるように…記憶が戻るまでの間でも最低限の知識を得ておきたいと思ったのです」
「それならまず作法とかじゃねぇのか?」
「私程度の身分ではそうそうお偉い方に会うことも無いと思うのでまた後で勉強するつもりです。」
「そうか……まぁ薬草に関する知識は生きていく上でなくてはならない必要不可欠なものだからな。」
「ですよね」
「あー……そうだ。薬草の勉強始めたんなら丁度いいかもな。そろそろ薬草を取りに鈴蘭と山に行こうと思ってたんだ。お前も来るか?百聞は一見にしかず。」
「はい!是非!」
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