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第2話
その夜城内では宵を歓迎する宴が開かれた。
「宵、こいつらが真田十勇士だ!」
幸村が酒のせいで赤くなった顔で上機嫌で自慢の忠臣を紹介した。
「まず、僧体の兄弟の三好青海入道と三好伊左入道だ!」
体型のいい若い男2人が立ち上がる。
「俺が兄の青海入道だ!」
「俺が弟の伊佐入道だ!」
よく似た2人で大きな体が威圧感を放つものの、豪快に笑い、よく喋る親しみやすような2人だった。
「次に海野六郎」
「私が海野六郎です。初めまして。」
穏やかな表情でまるで女性のように美しい青年だった。
「初めまして……」
その穏やかな表情と女性のような容姿が性別を疑わせた。
「えっと……失礼ですが…殿方………で、間違いありませんよね?」
恐る恐る宵が聞くと、三好兄弟が吹き出した。
「ははは!やっぱり間違えられたな六郎!」
「そんな細っこい体をしているからだ!」
「いくら鍛えても貴方がたみたいにならないのだから仕方ないでしょう。」
六郎は嫌な顔一つせず、軽く流した。
「次は根津甚八だ」
「使えなければすぐに切り捨てますのでお気をつけ下さい。」
低い声でそれだけ言った。
「こらこら、初対面の女子に脅すような物言いをして誤解でも生んだらどうするんだ?………悪いな宵。甚八はただ合理性を求めているだけなんだ。」
「はい、分かりますよ。使えなければ切る。初心に帰って心より務めさせていただきます。」
宵も嫌な顔などせず、笑顔で答えた。
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