4 二人の試練と選択肢

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一方の紫織は璃来の会見を1度も見ていなかった。 夕方のニュースも見ていない。 もう、吹っ切れたと思われる。 両親から電話が来たが、「そっか」とか、「それで?」と言った程度だった。 入籍も式も全て白紙になった。 双方の両親は娘息子がいないまま会談をし、互いに頭を下げ詫びた。 これで、完全に決別をした。 あまりにも最低な出会いと結婚を前提にした交際だった。 紫織にとっては、思い出になるのかならないのかわからないが、ゼロからスタートすると決意した。 ーもう、あの人の事を忘れよう、と……ーー。
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