1000人が本棚に入れています
本棚に追加
/106ページ
一方の紫織は璃来の会見を1度も見ていなかった。
夕方のニュースも見ていない。
もう、吹っ切れたと思われる。
両親から電話が来たが、「そっか」とか、「それで?」と言った程度だった。
入籍も式も全て白紙になった。
双方の両親は娘息子がいないまま会談をし、互いに頭を下げ詫びた。
これで、完全に決別をした。
あまりにも最低な出会いと結婚を前提にした交際だった。
紫織にとっては、思い出になるのかならないのかわからないが、ゼロからスタートすると決意した。
ーもう、あの人の事を忘れよう、と……ーー。
最初のコメントを投稿しよう!