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征治さんの手や唇が触れるところが、どこもかしこも熱い。 敏感な胸の尖りを指でつままれ、ゆっくりこね回されると体の中が疼いて勝手に腰が揺れてしまう。 その腰を両腕で抱き込むように固定され、今度はしこりを熱い舌で転がされ、唇で甘く吸われれば逃げ場を失った熱がどんどん蓄積され始める。 時折不意打ちのように歯を立てられ、その鋭い刺激に情けない声を洩らしてのけ反ってしまう。 「ああ、征治さん・・・」 名前を呼ぶと、艶っぽい笑みを返され、またクラクラと眩暈を起こしそうになる。 「あああ、そこばっかり・・・おかしくなりそう・・・」 やっと腰を固定していた腕を緩めてくれた征治さんが、ふっと笑う。 「陽向はここが凄く感じるようになったね。ほら、もうこんなだ」 そう言ってもう一度胸をじゅっと吸いあげ、指でゆっくりと僕の腹を撫でる。僕のものが溢れさせた蜜でそこはすでにしとどに濡れている。 「はううっ、征治さんだって・・・まだ何もしてないのに、僕の脚はべたべただよ」 意地悪な事をいう征治さんに逆襲のつもりで、脚に当たっている硬いものを擦る。 「仕方がないよ、目の前で恋人が色っぽく乱れてるんだから」 そう言って僕の鎖骨をカリッと齧り、ちゅうとそこに吸い付く。チリリと感じる軽い痛みに征治さんの独占欲の片鱗を感じ、それを嬉しいと思っていたら、大きな手に双袋をやわやわと包み込まれ、また変な声が出てしまった。
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