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途中、俺の早合点でヒヤッとすることはあったが、それも陽向の顔を見ながら追い上げているうち、可笑しく可愛く思えてきた。ふふ、俺が攻めているのに、俺に助けてって・・・。 それに、タイムマシーンがあったら過去の自分に未来で俺と再会できるから死ぬなと言いに行くって・・・それより、死にたくなる程辛い目に会う前の時点に遡った方がいいのではないかと思ったが、それは陽向の生きてきた道の全否定になってはいけないので口にしなかった。 まあとにかく、陽向は可愛いのだ。 最中にこんな事を考えて少し気を逸らさないと、すぐに持っていかれてしまいそうになるほど。 そんな状態なのに、陽向はまたもや「お願い」を繰り出してきた。おいおい、いつのまにそんな上級テクニックを身に着けたんだ? そして俺はまたもやあっさりと陥落する。 歴代の施政者達も閨で妻や妾にこんな風にねだられたんだろうな、それを阻止するために褥の傍に従者たちが控えてたんだもんなと頭に一瞬浮かんだが、当然陽向のおねだりに逆らえるわけもなく。 そして、いいという返事を聞いて、満足気に微笑み、快感の渦に溺れていく陽向の姿を見たら、もう何でも願いをかなえてやりたくなる俺も相当陽向に溺れている。 色っぽい陽向のイキ顔を拝んでから、自分の欲望も吐き出し、整わぬ息のままうっすら汗をかいていてる額にキスをして髪を撫でていると、さっそく陽向が口を開いた。 「ねえ、征治さん、さっきのお願い・・・」 「ん?」 大きな目で見上げてきたと思ったら、ぼんっとまるで音を立てるように一瞬で顔を赤くした。
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