1章-1 同窓会と忘れられた君

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 彼女が夢に出てきたことなんて今までにあっただろうか・・・。まぁどんな夢をみたかなんてすぐに忘れてしまうものだろうし、覚えていないだけなのかもしれないが…。  コンコン―  そんなことを考えていた僕は、その音で我に返る。慌てて音のした方を見ると、ドアは半開きになっていた。  「壮太?」  ドアから母が顔を覗かせる。  「なんだ起きてたの?返事ないから心配したわよ」  その言葉に、スマホの時計を確認してみる。  ―2014年1月12日(月) 7時30分    なんだ、まだそんな時間じゃないか。と思いながら、なんとなく何かが頭の中で引っかかった。
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