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しかも二神さんは私の唇の端についていたツナを指で掬いとっただけではく、指をペロッと舐めてしまい、
間接キス二回目だ! っと、内心ぎゃーぎゃーと叫びまくった。
二神さんは支配人やスタッフ分もと大量に作った私のお弁当を、残すことなくあっという間に全部、綺麗に食べてくれた。
…こんなにきれいに食べられると、ちょっと感動と言うか…嬉しいかも。
「ご馳走様でした。どれも美味しかった。ありがとう」
「どう、いたしましてです…」
キス妄想で興奮しすぎて、疲れてしまった私は力なく微笑んだ。
「あんなに手料理弁当を食わせるの嫌がっていたのに、どういう心境の変化?」
二神さんはタッパーを片しながら、満足そうな表情を浮かべ私に質問をした。
私は自分の手をぎゅっと握りしめ、迷いながらも正直に心の内を明かした。
「…二神さんとの距離を、感じたからです」
二神さんは心なしか目を大きくして私を見た。
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