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「ヤダ。この歳でお祝いなんて恥ずかしいわ」
そういいながらも目の前で深谷さんがろうそくの火を消す。
パチパチと大きな拍手とおめでとうの声が響き渡り、支配人の手から深谷さんへ六月の誕生花、ゆりの花束が手渡された。
「うわあ。素敵! おめでとうございます!」
女の人にとっては何歳になっても誕生日を祝ってもらうのは嬉しいことだと、前に母の誕生日を祝ってあげたら言っていた。
四月五月にも同じようなサプライズ誕生日プレゼントを受けるスタッフを見て、一人の為にみんなでお祝いをするなんて、なんていい会社なんだと入社してすぐに感動し、プレジールをますます好きになった。
「みんな集合して。記念写真撮りまーす」
カメラを持ったスタッフの掛け声で、深谷さんを中心にみんなが集まり写真を何枚か撮った。
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