*薔薇の花言葉*

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とうとうやって来たデート当日。 家の前で待っていたら二神さんはほぼ時間通りに現れ、私の目の前に車を停めた。 車から降りてくるなりにこりと微笑み、私の服装を「可愛いね」とさらっと褒めてくれた。 「あれ、その帽子、俺がこないだ買ってあげたのだよね?」 「はい…。せっかく頂いたので…被ってみました」 深く、帽子を被り直す。 今日の空も抜けるように青い。ここ最近、このまま梅雨明けじゃないかと思うくらい、晴れの日が続いている。 二神さんのファッションも初夏を意識した、紺色の綿麻素材、五分袖テーラードジャケット。 ダボっとしてないショート丈で、ぴったり細めのシルエットは、大人綺麗めファッションで似合っているし、とてもお洒落だった。 ジャケット一つ、普段見慣れたスーツじゃないだけで、こないだのブライダルフェア同様、二神さんが別人のように感じる。 …モデルみたいにあまりにもかっこよくて、胸のドキドキは、いつも以上だった。 「乗って」 助手席のドアを開けてくれて、私が乗り込むと二神さんは運転席に回りすぐに車を発進させた。
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