93人が本棚に入れています
本棚に追加
「…二神さんが、私のどこを見て好きと言っていただいているのか…教えてください」
「美崎さんのどこが好き。か…そうだね、それは…」
私は胸を高鳴らせながら二神さんを見上げた。すると目が合った瞬間二神さんはにっと笑った。
「…今度のデートの時にでも話す」
「え…」
驚き過ぎて、まさかの返答に私は目と口をあんぐり開けた。
「そんなに焦るなって。ゆっくり行こう。美崎さんの気持ちが追いついた時、教えてあげなくもない」
「そんな…!」
つまり、二神さんの気持ちをそれ以上知りたかったら、まずは私に好きになれってこと!?
「大丈夫。必ず美崎さんは俺のこと好きになるから」
「っだから二神さん。どこからそんな自信が湧いてくるのですか? …少しはその自信、分けてくださいっ!」
「自信か…。その理由も今は内緒」
こんな質問をする私も私だけれど、二神さんはその上を軽く超えていく。とんでもない返しをしてくる。
結局二神さんペースなんだということだけは、しっかり自覚した。
最初のコメントを投稿しよう!