*突然の訪問*

3/4
93人が本棚に入れています
本棚に追加
/35ページ
「…二神さんが、私のどこを見て好きと言っていただいているのか…教えてください」 「美崎さんのどこが好き。か…そうだね、それは…」 私は胸を高鳴らせながら二神さんを見上げた。すると目が合った瞬間二神さんはにっと笑った。 「…今度のデートの時にでも話す」 「え…」 驚き過ぎて、まさかの返答に私は目と口をあんぐり開けた。 「そんなに焦るなって。ゆっくり行こう。美崎さんの気持ちが追いついた時、教えてあげなくもない」 「そんな…!」 つまり、二神さんの気持ちをそれ以上知りたかったら、まずは私に好きになれってこと!? 「大丈夫。必ず美崎さんは俺のこと好きになるから」 「っだから二神さん。どこからそんな自信が湧いてくるのですか? …少しはその自信、分けてくださいっ!」 「自信か…。その理由も今は内緒」 こんな質問をする私も私だけれど、二神さんはその上を軽く超えていく。とんでもない返しをしてくる。 結局二神さんペースなんだということだけは、しっかり自覚した。
/35ページ

最初のコメントを投稿しよう!