81人が本棚に入れています
本棚に追加
顔が燃えるくらい熱くて胸も苦しい。
声が震えない様に一回、つばを飲み込んだ。
「………すき…です」
ありったけの勇気をかき集めて、私は気持ちを言葉に変えた。
…言った。とうとう言っちゃった…!
どうしよう!?
胸がバクバクしずぎてる。のぼせた時みたいに頭がくらくらする…!
うまく、呼吸ができない…!
「ごめん。聞こえない」
持てるエネルギーフルパワーで人生初の告白をした私は、その言葉が信じられなくて、目を見開き固まった。
「はっきりと言って」
気持ちを伝えたはずなのに、二神さんは私を離してくれなかった。
さらに距離を縮め、私の目を覗き込む。
「は、はっきりって…」
つまりもう一度ってことだよね?
告白をやり直せってことだよね?
この距離で面と向かってはっきりだなんて…!
やっぱりこの人は、鬼の二神…!!
私はぐっと拳をきつく握って、なけなしの勇気を振り絞った。
「……ッ好きです!」
言った瞬間、恥ずかしくて死にそうになった。
たまらず顔を逸らそうとしたら、それを二神さんの手が許してくれなかった。
最初のコメントを投稿しよう!