*薔薇の花言葉*

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見慣れた街並みが後ろへと流れ去っていく。 爽やかな匂いがする冷房の風をわざと顔に当て、私は密かに火照った顔を冷やした。 結局、昨日は早めに寝ようと努力してみたけれど、夜中まで悶々と考えてしまい、すぐには寝付けなかった。 でもそのおかげで導き出した答えが、一つだけある。 私の、二神さんへの気持ちは…正真正銘隠しようのない、 好き”という感情だということ。 「美崎さん、暑い? もっと温度下げようか?」 いつの間にか私は前かがみを通り越して、前のめりになっていたらしい。 冷房の風をがっつり顔に当てているのが二神さんにバレてしまった。 「いえ、大丈夫です! もう涼しくなりました!」 「お茶ならあるけど飲む? 俺の飲みかけだけど」 二神さんはひょいとお茶のペットボトルを私に差し出してきた。 間接キス再び!? と連想させた私は、さっき以上に顔が熱くなった。
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