*花嫁の憂鬱*

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「ええ。自分の気持ちを言ったら、谷脇君もずっと思っていたことを言ってくれました。良かれと思って任せていたけれど確かに積極的じゃなかったって、謝ってくれて…。私も伝えたことですっきりしましたし、何よりずっと黙っていた私もいけなかったなって反省しました」 谷脇さんも桜田さんもお互いを尊重するあまり言いたいことが言えず遠慮してたのかもしれない。 その気持ちは私もとてもわかる。 「今回のことで、衝突を避けて不満を持ったり、心の距離を作るくらいなら、多少ぶつかっても言いたいことを言うべきだなって思いました。もちろんケースバイケースだと思いますよ? でも、これから少しずつ歩み寄って行けたらいいなと思います」 そう話す桜田さんの表情はこないだとは別人のようにとても晴れやかだった。
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