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「…先に自分の提案から言いたくなかったんだけど、一ついい? 婚約期間について…」
「あ、はいッ。…婚約期間?」
急に期間についての話になり、驚きつつ二神さんを見た。
「ちょっと長くなるけど、恋乃香が大丈夫なら、三年…はどうかな?」
「期間、三年ですか…?」
目をパチクリさせた。
「一年目は俺がプレジールを去るまでに恋乃香を一人前のプランナーにする。二年目からは遠距離になるけれど、お互い仕事に慣れたら式の準備を始めよう。三年後、晴れて夫婦になれるように頑張るってのはどうかな?」
「…私たち二人の目的、目標ですね!」
二神さんが、私が不安にならないようにプランを練ってくれているのが伝わってきて、私は明るい声で答えた。二神さんはこくりと頷く。
「三年は恋乃香にとっては長いと思う。この期間なら普通のお付き合いでもいいと思うんだけど、中途半端な気持ちで付き合うんじゃないし、俺的にはやっぱり「婚約」に拘りたいんだよね」
「私も同じです。あ! 合わせているわけじゃないですよ! お付き合いも…結婚も、二神さんしか考えられないし、女子としては未来の約束は嬉しいです。結婚しようね。という約束。それが婚約ですものね!」
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