*特別の夜*

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昼間、とても明るいところで煌びやかなドレスを身に纏って浮かれていたのが嘘のようだった。 すっぴん状態で雨に打たれ続けて、どの道を通りどれくらいかけて自分のアパートにたどり着いたのか、正直覚えていない。 着替えるとそのままベッドに倒れ込んだ。昼間の緊張もあり、どっと疲れが出ていつの間にか意識を手放していた。 翌朝の空は前日の嵐が嘘のように青く、晴れやかだった。 「…我ながら、身体頑丈…」 あんなに雨に濡れたのに、私は風邪をひいたりして体調を崩すようなことはなかった。 朝、二神さんから着信があった。 でも私は折り返しをせずに、いつもより早くプレジールに着いた。そのうち二神さんも出勤してきた。 「美崎さん、おはよう」 「おはようございます」 挨拶を返すのが精いっぱいだった。
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