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「同窓会?」
「うん」
「高校の?」
「うん」
「あれ?その感じは乗り気じゃないんだ?」
「ううん、そういうわけじゃないんだけどね」
「それなら行ってきなよ、いないの?好きだった人とかさ、そういう甘酸っぱいの」
「・・・・・・なるほど」
「なに?その間は」
「あったような、なかったような・・・・・・」
「それこそ行ってみれば分かるかもしれないじゃない、あったかなかったか」
「・・・・・・そうだね」
そんな会話を同僚の美和と交わしてしばらく経った頃、私は同窓会を翌日に控えていた。
ここ最近伸ばしていた髪を切ろうと美容室へ行った帰り道。
ついさっきまでとは違う自分になれたようで、足取りは軽くなっていた。
そこで、ふと目に留まったのは美和ともよく立ち寄るカフェだった。
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