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おねえちゃんはわたしをくびをしめてころした。いきができなくてくるしくてにげたくて。でもおねえちゃんにきらわれたくなくてだまっておとなしくしていたらきがついたらいえの中でひとりでたってた。
おかあさんとおとうさんがわたしのしゃしんをみてないてた。わたしがはなしかけてもへんじをしてくれない。わたしのことがきらいになったのかもしれない。
でも、おねえちゃんだけはわたしにへんじをしてくれる。だからわたしはおねえちゃんが大すきだ。おねえちゃんはよく「ぐず」とか「のろま」とかいってわらってくれる。よくわからないけど、ほめてくれているんだとおもう。
おねえちゃんもわたしのことが大すきなんだっておもうと。それだけでむねのところがぽっぽとあたたくなる。
おねえちゃんはわたしのあたまをよくたたく。いたいけど「あいじょうひょうげん」という大すきな人にやるんだって。わたしもまねしてあたまをたたいたら。すごくおこられた。
おねえちゃんがおこっていたので、わたしはりょうてをじめんにつけてかおもじめんにひっつけてすわりこむ。わるいことをしたらこのかたちになってあやまるのんだって。おねえちゃんがおしえてくれた。
今日はおねえちゃんとふたりでおでかけ。いつもはこどもだけででかけちゃいけないっておかあさんに言われてるけど、おかあさんにないしょでふたりだけでえきまできた。おねえちゃんにだいじょうぶ? ってきいたら。わたしはもう大人だからこどもだけじゃないでしょ? ってほんとうだ。
えきにはいっぱいおとなのひとがいた。えきのはじっこできらきらひかるものをみつけた。ちかづいてひろうとおかねだった。おねえちゃんにおしえると。わたしがあずかるって言った。わたしはよくなくしものをするからねだって。たしかにそうだ。
おねえちゃんはえきのはじっこを下をむきながらあるいていた。どん。とおとがしておねえちゃんがえきのはじからおちそうになる。わたしはおどろいて手をのばした。おねえちゃんがわたしの手をつかむ。
「ぜったい話さないでよ」
おねえちゃんが言った。話さないってわたしとおねえちゃんはもうお話しちゃいいかないの? そんなのいやだ。
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