踏んでしまった物(最恐百物語コンテスト投稿作品)

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数ヵ月前 遅番の仕事を終えて 夜十時半頃 家路を急いでいて 暗い歩道にて 右足が ぐしゃっと なにかを踏み潰した感触がして そこを見てみると そこには 白木のような小さな木の棒みたいな細かい木片が 散らばっていた ふと その時 それを小さな鳥居だったのではないかと思ってしまったのだが まさか そんな人が歩く道に 小さな鳥居なんか置いておくとも思えず そのまま 無視して 家に帰ったんだな さて その夜 そんなことがあったのも忘れて ベッドで寝ようと転がると  みしみしっと 家鳴りがしたのだが まあ たまにあるから気にしないで 寝ていたら うう 痛い  いきなり 足がつったんですよ そうあの木のなにかを踏んづけた右足が しかし その時も 特に あの出来事とは関連付けせずに 仕事で疲れてるんだなあ と思いつつ 足をマッサージしては 寝てしまったんだが はてさて 翌日 あの道を通って 通勤するのに あれはいったいなんだったのか 気になってその辺りを見て回るも 別段潰れた木の破片もなくて 無論 鳥居と感じたそれが なんだっのか さっぱりわからないも やはり特に気にすることなく 出勤しては 普通に働いて帰って来た。 が やはり 夜中 寝ていると  みしみし っと家鳴りがしては 痛い そう また 右足が つったんですよ えっ 嘘だろ またかよっとその時も思ったのだが 時間が 昨夜と同じ 午前零時四〇分過ぎだったので 今回は なんか嫌な気持ちに襲われたのだが その時もマッサージしては 寝てしまったんだな しかし 翌日 仕事休みで 家でごろごろしながら 漫画を読んでいたんですよ すると 道の真ん中に 何か円陣みたいなのを描いては そこに木でできた 小さな門みたいのを建てては そこに 呪文を唱えては そこから 何か邪悪なものを呼び出すっていう描写があったんですよ その時 私に あれも もしかしたら 何かの呪いとかに使った物じゃないか?って 思い始めたら なんだか 滅茶苦茶 怖くなって来ちゃって ネットとかで いろいろ 呪いとかについて調べるも  そんな小さな鳥居を作って何かやるなんて見つからない訳だ そこからは 逆に これだけ調べてもないんだから そんな物はないって 自分自身 もう気にするのをやめようとしたわけ
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