//* 50 * スレイプニル

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「……かの槍には、刃があったのだ。」 「……うん。」 よし、スレイプニル、お前は負けた。認めようじゃないか。 槍に刃があるのは当然だ。 「だいたい分かったよ、スレイプニル。」 「おお!我が嘆き、理解していただけたか、主よ!」 「嘆きね。そだね、折れたのは辛いね。もう片側はどうなったのかな?」 「……我は唯一無二なり、片割は塵と化すなり。」 元に戻るのも絶望的か。銀貨10枚妥当だな。 もしかしたらこの先、この杖から情報が得られるかもだし、悪くは無いか。 とりあえず僕は、本に載っている、他の魔獣を見ておくことにした。 どれも奇抜な生き物としか思えない。 この大炎のファブニルとかいうのは、ドラゴンという言葉にあっている。 火と毒を操るというのはなかなかの恐怖だ。 ただ、この大風のキュペテなんかは、体は獣で、鳥の翼が生えている。 見た目から混乱する生き物だ。
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