命の終わり(4)

2/8
前へ
/49ページ
次へ
「…ミサ…。」 「…………。」 「…わかった。彼のことはミサに任せるよ。」 「蓮…ありがとう。」 「行こう、智之。」 「……うん。」 蓮に頭を下げた私は、智之と手を繋ぎ、智之が行きたいと言っていた場所へ向かった。ここから電車で1時間半の所にある海辺へ向かった。私が走ると15分だけど、時間までゆっくり行きたくて、電車で行くことにした。 「俺、電車って乗ったことがなくて 初めてで嬉しいよ。」 「そうなんだ…。」 ニコニコしながら子供が初めて電車に乗ったみたいに、ウキウキしている智之を見て、デートができて嬉しい私がいた。このまま智之には 死んほしくないという気持ちでいっぱいいっぱいだ。
/49ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加