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私は魂の上っていった方を見ながら、
「来世で会えるかな。」
「…………ミサ。」 「私、智之を失いたくなかったんだ。でも これ以上苦しむ姿を見たくなかった。」
「……………。」
しばらく夜空を見ていた私は 目をつむり、智之の絵を描く姿を思い浮かべて、持っていた絵を夜空にむけて、
「智之……またね。」
真っ暗な夜空に浮かぶ月は やがて雲がおおいかぶさり、見えなくなりました。背筋を伸ばして背伸びをすると 蓮の方を向いた。 「……帰ろう。」
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