一目惚れ

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近づいてきた人は 上下寝間着姿の年齢は 18才ぐらいの男の子だった。 男の子は 私に気が付いたのか、じっと見つめて少し微笑んできた。その姿はまるで歌舞伎役者のようで、おもわず見とれてしまいそうだ。こんな時間に何で男の子が歩いているのか きょとんとしていた私に、 「今晩は 気持ちのいい夜ですね。」 「…………。」 言葉がおもうように出てこなかった。まさか話かけられるとは 思わなかった。私は、 「ねぇ…どうして寝間着なの?」 「眠れなくて部屋を抜け出したから、今頃大変だな。」 「どうして大変なの?」 「…病院抜けてきたから。」 「……それってまずいんじゃあ…。」
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