3313人が本棚に入れています
本棚に追加
「あの、でも多くの種族って言われても。子供作るって事は、結婚しようって話にもなると思うし、そうなれば結婚相手の子供ばかり産むって事で…」
「沢山の伴侶を持てばよいのですよ」
「……ん?」
沢山の伴侶とか申しましたか、この人?
「あの…」
「伴侶が一人でなければならないなんてことはありません。複数の伴侶を持つ人なんて沢山いますよ。それに、伴侶を持たずにお金で求められるままに子を産む人もいます。そうした人はとても裕福ですよ」
「えっと…」
ダメだ、本格的に思考がついていかない。
なにか?
この世界は一夫多妻とか多夫一妻が認められているのか?
他にも通い婚とか内縁とか職業妻みたいなのもいるのか!
「安産スキルを持っている方の中には、求められるままに子を産んでお金をもらう人もいるそうです。大きな屋敷に住んで優雅に暮らしているそうですよ」
俺にはその倫理がついていけないです。
「もしもこうした職業を始める気がないのでしたら、このスキルのことは人に話さない方がいいですよ」
ヒソヒソとシスターさんが言う。それに、俺はもう何度目か分からないほどに首を傾げた。
最初のコメントを投稿しよう!