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さて、こうなると色々と疑うべき事が出てくる。
ここは…日本じゃないよな?
だって俺、これでもそれなりの街に住んでたし、車はあってもこんな森ってどこだよ。
拉致られる覚えもない。
そして今俺を捕まえているこの植物。これは俺の世界の植物なのか?
もしそうだと言うなら名前と属性を教えろ。
夢かな……。
なんて、ちょっと思ってみたけれど、俺を捕まえて逆さづりにしているその足首が微妙に痛い。痛いって事は、夢じゃない。
ついでに死んでるわけでもない。なにせ痛い。
そうなると、だ。
ここは俺の知っている世界ではなくて、こいつは俺の知らないモンスター的なものかもしれなくて、俺はこれからこいつに食われるのか?
人生22年、さすがにちょっと短くないか?
いや、残したい思いとか、とてつもない後悔とかもないけれど。
でも、最後が知らん場所でよく分からん植物に食われるって、幸薄いにもほどがある。
「あ! 俺ここで死んでも誰も気づいてくれないんじゃないのか!」
うわ、家族なし、職無し、彼女なしで墓なしかよ!
ちくしょう、ちょっと恨んで出てきたくなってきた。
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