スキル「安産」が俺の至宝になる夜(子作り)

15/15
3289人が本棚に入れています
本棚に追加
/324ページ
 繰り返して、ふと冷静になって、なぬ! となっている。  家族になるって事は結婚するってことだけれど、抜けてた。  えっと、これってデキ婚? 親御さんにご挨拶もしてないのに? しかも相手は王子様! 「マコト?」  様子の違う俺に、ユーリスさんは少し戸惑った様子だった。  俺もちょっとパニックだった。 「俺、挨拶とかしてない」 「いいよ、後で向こうがくる」 「嫁としてどうなの!」 「いいんだよ、本当に。反対なんてさせないさ」  笑われて、抱き込まれて。  なんかこの腕特殊な魔法かってくらい安心する。  徐々に意識が途切れてきて、俺は目を閉じた。  下腹がやっぱり温かい。まさか俺が家族を産むなんて想像してなかったけれど、この温かいものを守っていくのは存外好きで、生まれてくる子を今から愛おしんでいるような気がして、とても幸せに思えている。  こんな異世界ライフも、多分俺にはありだったんだな。
/324ページ

最初のコメントを投稿しよう!