胃袋を掴むのはどこの世界でも必須項目なのか

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 翌日、店の開く時間を狙って行動開始だ。  まずは俺の日用品を揃えに衣料品店へ。  そこで二枚ほど服を追加した。黒の七分丈くらいのズボンに、白い長袖シャツ、緑のベストは襟元が革紐で編み上げになっている。  同じようなのをもう一つ買って、これでおしまい。  ナイフは握りやすいものにした。  俺では戦うなんて出来ないから、食材を切ったりも出来そうなものにした。  後は食材。市場では俺の知ってる食材がそのままの名前で売っている。  俺はそれらをとにかく買って、宿屋に戻ってきた。  キッチンを貸してくれたマスターさんが、調味料は好きに使っていいと言ってくれたので甘える事にした。  ユーリスさんにはのんびりと過ごして貰って、俺は食材とそれを保存するための容器をとにかく見つめ、腕をまくった。 「よし、やるぞ!」  まずは煮物を作ろう。味がしみるのに少し時間がかかる。  芋、人参の皮を剥いて、椎茸はがくも使おう。玉葱も忘れずに。肉は一口大。  みりんと醤油と酒。砂糖は別で用意。  味を調えたら根菜から順に鍋に入れて水を入れて、肉を重ねて砂糖を入れる。     
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