【ユーリスサイド】 伝えたい想い

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【ユーリスサイド】 伝えたい想い

 マコトが消えてからずっと、俺は探している。どこに行ったのか、最初の足取りを掴めたのは二週間も後だった。  その間、森や国境にも目を向けた。  事故にあっていないかと危険な場所にも足を向けた。  それでも、マコトの行方はしれなかったのだ。 「一晩の食事と寝床を提供したという薬師の家がここですね」  ガロンが地図の上に印をつける。  森の中にある薬師の老女が、マコトに特徴の似た青年を一晩泊めたと言う。夜も遅くなる時間に、森の中で蹲っているから心配して。  見ればフラフラしていて、とても可哀想だったと。  一人暮らしの老女は食事を提供し、寝床を提供したらしい。  ただ、彼は自分の事をあまり語らず、一晩でいなくなってしまった。 「次に、外套を譲ったという老人の目撃がここ」  川沿いで、魚釣りをしていた老人が服を洗う裸の青年を見て外套を譲ったという。  線の細い小さな子で、「これしか服がないから」と言っていたそうだ。  服が乾くまで寒かろうと、老人はその子に外套を渡したらしい。 「馬屋に子供を泊めたと言っていた夫婦は、ここでしたね」     
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